公開日 2022.10.21
キャッシュレスでのお買い物が当たり前になった今の時代。だけど、日々の生活の中でふとお財布を覗いてみると、紙のレシートでいっぱい…という方は多いのではないでしょうか。
手元のレシートから情報を読み取ってくれる家計簿アプリは、今や家計管理を楽に続けるためには欠かせないものとなってきています。
そこで今回は、今人気の家計簿アプリを5つ取り上げ、レシート読み取りを実際に試しながらそれぞれの特徴を比較してみました。あなたのニーズを満たしてくれるアプリは一体どれ?
まず、家計簿アプリのレシート読み取り機能について「気にはなっているけど、実際に使ったことはない」という方のために概要を説明します。
家計簿アプリで買い物の記録をつける際、もっとも基本的なやり方として、その日のレシートを見ながら商品の金額を手入力する方法があります。手入力は確実な方法ではありますが、ひとつひとつの記録を手で行うのはとても大変ですよね。
そこで、家計簿アプリからスマホのカメラを起動してレシートを撮影し、その画像から購入した商品や金額の情報を自動的に読み取るのがレシート読み取り機能です。撮影してすぐにレシートの内容がデータ化されるので、記録をつける手間が省け、家計簿を続けることが楽になります。
すべての家計簿アプリにこの機能がついているわけではないので、アプリを選ぶ際には説明欄に「レシート読み取り」の記載があるかどうかをチェックしましょう。
一口にレシート読み取り機能と言っても、その内容はアプリによって様々です。そこで、レシート読み取り機能を使うにあたって気にしておきたい5つの要素について解説します。
レシート画像から購入商品の情報を読み取るにあたって、利用者が一番気になるのは何と言ってもその読み取り精度でしょう。
より正しく情報を読み取ることができれば、読み取り後のデータ修正もぐっと楽になり、記録をつける作業がスムーズになります。
残念ながら、100%の精度で情報を読み取れるアプリは今のところ存在しません。しかし、利用者がレシート撮影の際に「明るい場所で」「カメラの枠に合わせて真っ直ぐに」「ピントを合わせて」撮ることにより、ほとんど修正不要なレベルでデータを読み取れるアプリも増えてきています。
今回ご紹介する5つのアプリは、このレベルをほぼクリアしています。
レシートから実際にどのような情報を読み取れるかということも、機能の大事な要素です。
アプリによっては、購入した日付と合計金額だけを読み取るというシンプルなものや、各商品の名前や単価まで読み取ってカテゴリ分けを行い、支出の内容を細かく分析するものなどがあります。利用者は読み取ったデータで何をしたいかによって、アプリを選ぶとよいでしょう。
週末に食料の買いだめを行う、家族が多く買い物の量が毎回多くなる…。レジで長々としたレシートを貰うことが多い方は、長尺レシート対応のアプリを選ぶことをおすすめします。
1回の撮影では撮り切れない長さのレシートに対しては、複数回に分けて撮影を行うと、アプリ側で1枚の画像に繋ぎ合わせて内容を読み取ってくれます。レシートの明細が上下に少しかぶるように撮影するのがコツです。画像の繋ぎ目で重複した商品は、アプリが自動的にカットしてくれます。
手元に溜まったレシートを一気にデータ化したい場合は、連続読み取りを行えるアプリがおすすめです。
1回のレシート撮影ごとにアプリのホーム画面に戻るのではなく、そのまま2枚目、3枚目の撮影に進める方が、ストレスなく作業を続けられます。
さらにドキュメントスキャナーと連携している家計簿アプリなら、レシートを1枚1枚カメラで撮影する必要もなく、スキャナーにレシートをどんどん通すだけでアプリにデータが届きます。先に説明した長尺レシートも、この方法ならば1回で読み取りが可能です。
家計簿を簡単に続けるならコレ!厳選2アプリをご紹介
便利な機能を使って楽ができることも大事ですが、「家計簿をつけてまで節約したいのに、家計簿アプリに課金するなんて!」と考える方もきっといらっしゃることでしょう。
家計簿アプリは基本無料で使い始めることができ、課金によってより便利な機能が使えるようになるというタイプのものが多く、無課金のままどこまで使えるのかはあらかじめ知っておきたい要素です。
ただし、無課金でアプリを利用するとほとんどの場合は、アプリ画面内に広告が表示される仕組みになっています。使っているうちにだんだん広告表示が気になり始めたら、その時点で課金を検討してもよいでしょう。
さて、あなたの求める機能のイメージはだいぶ固まってきたでしょうか?
ここからはレシート読み取りができる人気の家計簿アプリを5つ取り上げ、それぞれが持つ特徴から利用者のニーズに合わせておすすめを紹介します。
今回ピックアップした家計簿アプリはこちら。それぞれのアプリの違いについてすぐに知りたい方は、こちらの機能比較表をご覧ください。
- マネーフォワードME(Money Forward, Inc.)
- Zaim(Zaim Inc.)
- Dr.Wallet(BearTail X inc.)
- 2秒家計簿おカネレコ(Smart Idea inc.)
- レシーピ!(BearTail X inc.)
ニーズ別のおすすめは、以下の通りです。あなたの気になるアプリを是非、チェックしてみてください。
家計簿アプリのニーズ別おすすめ
★:特におすすめ ◎:おすすめ ○:対応あり
※1 スキャナー連携の場合
※2 有料会員の場合
マネーフォワードMEのレシート読み取り画面とその結果。「店舗」か「品目一覧」を選択できる
マネーフォワードMEは、無料でもレシート読み取り機能が制限なく利用できる家計簿アプリです。長いレシートの撮影や、「続けて撮影」ボタンによる複数レシートの連続読み取りも可能。読み取り項目は利用者の目的に合わせて、レシートから[店舗][日付][合計金額]を読み取る「店舗」と、各商品の単価が分かる「品目一覧」の2パターンを選べます。商品のカテゴリまで自動判別してくれるので、支出の分析もしやすいですね。
さらに、マネーフォワードMEは銀行やカードなどの金融機関連携においても2,500件を超える連携先を持ち、キャッシュレスでの買い物が多い方にもおすすめです。
Zaimのレシート読み取り画面とその結果。店舗の電話番号や購入日時まで細かく読み取られる
Zaimのレシート読み取り機能は、レシートからの読み取り項目が充実。「いつ」「どのお店で」「どの商品に」「いくら」お金を使ったかをすべて記録できます。マネーフォワードMEと同じく自動で商品カテゴリを判別してくれるため、支出を簡単かつ詳しく分析できるようになっています。
スマホのカメラをかざすだけで合計金額や日付の読み取り結果が表示されるため、写り具合を撮影時に調整でき、読み間違いのストレスが少ないのも嬉しいポイントです。
また、Zaimはドキュメントスキャナー「ScanSnap」シリーズとの連携により、スマホからのレシート撮影なしでもデータの読み取りが可能です。プレミアム会員に加入すれば、スムーズに連続読み取りもできてとても便利です。
Dr.Walletのレシート読み取り画面とその結果。プレミアム会員なら商品ごとの価格情報も読み取りが可能
Dr.Walletのレシート読み取り機能は、利用者が撮影・送付したレシート画像をオペレーターが手入力でデータ化するところが特徴的。人手の作業であるためタイムラグがあるものの、手書きの領収書や納品書も読み取ることができ、さらにその精度は99.98%と高水準です。
無料版では[日付][店舗][合計金額]が、月額600円のプレミアム会員ならさらに[商品名][単価]が読み取り可能です。複数回に分けて撮影した画像を組み合わせる「長尺レシート対応」はありませんが、Zaimと同様に「ScanSnap」を使った読み取りで長尺サイズもカバーできるほか、レシートを切って横並べで撮影するという対応方法もあります。
2秒家計簿おカネレコのレシート読み取り画面とその結果。動画広告視聴による1時間の無料解放は1日3回まで有効
アプリを立ち上げてすぐ、ホーム画面上で手軽に支出を記録できるのが「2秒家計簿おカネレコ」の特徴です。無料版の場合、レシート読み取り機能は1日最大3回まで、動画広告の視聴により1時間使うことが可能です。毎日レシートを記録する分には充分な範囲と言えるでしょう。読み取り機能そのものに有料版との違いはありません。
また、利用にあたって会員登録が不要であることも、無料版のおすすめポイントです。
読み取り項目は [日付][商品名][単価]とシンプルながら、商品ごとの情報を押さえています。「店舗情報までは特にいらない」という方にはかえって管理しやすく、家計簿も続けやすいのではないでしょうか。
レシーピ!のレシート読み取り画面とその結果。デザインが可愛らしいだけでなく、細かい情報もしっかり取得
2020年12月にiOS版のサービスが終了し、現在はAndroidのみ対応となっている「レシーピ!」。こちらはメールアドレスの登録不要、完全無料のサービスとして人気です。
Zaimと同じく読み取り項目が充実しており、見やすいグラフとカレンダーで支出を分析できます。ゆるっと可愛いキャラクターと、条件をクリアするごとに貰えるごほうびバッジで、自然とモチベーションを維持できる工夫が凝らされています。家計簿を楽しく続けたい方にはぴったりのアプリです。
これまでご紹介した5つの家計簿アプリを機能比較すると、以下のようになります。アプリを選ぶ際の参考にしてください。
家計簿アプリの機能比較表
※1 一部銀行では対象外
※2 月100枚まで(追加レシートパック10枚 iOS版:320円、Android版:200円)
※3 ScanSnap連携利用時のみ
※4 無料版は動画広告視聴を条件にクラウド会員相当の機能を1時間無料解放。1日3回まで有効
※5 別途Moneytreeアカウントの登録が必要
※6 Androidのみ対応
※7 ユーザー設定(性別、生年月日、居住エリア)が必要
レシート読み取り機能ひとつ取っても、少し詳しく見てみるとそれぞれの家計簿アプリで特徴があり、どんな情報をどんな風に読み取りたいかで選ぶアプリも違ってきます。
自分のニーズにちゃんと合った家計簿アプリなら、これまで溜まりがちだったレシートの活用もきっと難しいことではありません。便利で簡単な家計簿管理、あなたもはじめてみませんか?
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