今回も驚くほど片付いたリビングを見せて下さった小西さん。あまりに片付け過ぎて、モデルルームのようなその片付け方の秘密とは?
驚くほどスッキリと片付いたリビングで微笑むのは、たくさんのご著書もお持ちの整理収納アドバイザーの小西紗代さん。
小西さんは、整理収納アドバイザーの方々のお手本的存在で、整理収納アドバイザー、住宅スペシャリスト、生前整理アドバイザー準1級認定指導員、ScanSnapプレミアムアンバサダーなどの資格をお持ち。ブログやインスタでの情報発信も盛ん。
ご自身の経営されるFinoという会社で、一般の方にお片付けのアドバイスをしたり、片付けを手伝ったり、片付け方の教室をしたり、住宅展示場でセミナーをされたりしてらっしゃる。また、会社組織にしたことで、チームでお片付けに行ったりできるようになった。
なんといってもこの驚異的な部屋。ご家族で暮らしてらっしゃるリビングなのだが、驚くほど片付いている。
しかし、何もかも捨ててしまおうというお片付け術ではない。この部屋も的確な位置に、最適なサイズの収納があって、厳選された必要アイテムはそこにしっかりと収納されているのだ。そういう意味では、我々ガジェットマニアも参考になるポイントがいっぱいある。
コンパクトな作業スペースにフィットするキーボードはPFUのHappy Hacking Keyboard。Bluetooth スピーカーも活用。
セミナーやビデオ会議に合わせて、PC、サブモニター、タブレット、リングライトなどを組み合わせたデスク。
左:iPhone、Apple Watch、AirPods Pro……などがまとめて充電できるガジェットを利用している。 右:ビデオ会議をすると、部屋の中心の蛍光灯で逆光になってしまう人も多い、大きなリングライトは重要。
左:引き出しも完全にデスクの幅に合わせて作られている。内容物もちゃんと、フィットするものが選定されている。 右:コンパクトな配置にするためにモニターの後ろに、さまざまな電源ケーブルや、アダプターをなど磁石で貼り付けている。
この部屋の我々にとって一番の注目ポイントは壁ぎわに設けられたデスクだろう。
「それまでは、リビングのテーブルで仕事をしていたのですが、整理収納アドバイザーのお仕事が増えてきた時に、寸法を合わせて作ってもらいました。フルオーダーで40万かかりました。でもその値打ちはあったと思います。寸法が合ってないとすき間ができて、ついそこにモノをいれちゃいますよね。そうならないようにピッタリの机を作ったんです」
天板下側の引き出しも、それぞれに何を入れるか、ピッタリで考えたサイズ。
左右のラックはコロ付きで引き出せるが、前板が垂れていてコロが見えない設計。小西さんのこだわりポイントだ。このラックは、プリンターと、ScanSnapがピッタリのサイズで収まるようにできている。しかも、電源ケーブルを繋いだまま、作業しやすい場所まで引き出せる。実に良くできている。
左:上にプリンターとScanSnap iX1500※がピタリと乗るように作ったラック。 右:デスクでスキャナーが必要な時に引き出して使う。スキャナーは用紙トレイを開くと大きくなるので、良いアイデア。
※現在ScanSnap iX1500は販売終了しており、現行の後継機種はScanSnap iX1600です。
左:普段使っているのはWindows だが、MacBook Pro 13インチと、15.6インチのモバイルモニターも引き出しに入っている。 右:スキャナーとプリンターの下には、用紙や、封筒など一緒に必要なものがピッタリまとまっている。
「他のモノは片付けるか捨てるか考えないといけないですが、紙はスキャンして、デジタルデータとして内容を保存できます。だから、できる限りスキャンしてから考えるようにしています」と小西さん。
「お勧めなのは、必要に応じてそれぞれプロファイルボタン作ること。WindowsのPCのEvernoteに入れる設定にしているのですが、会社のEvernoteと個人のEvernote、別々のプロファイルを作ってます。便利なのは、スキャンしただけでパスワード付きのPDFを作る機能。このボタンのおかげで、クレジットカードなどをスキャンしてそのままEvernoteなどに保存できます」とのこと。
左上:Fino はEvernoteの会社のアカウントに飛ぶようになっているプロファイル。PDFにパスワードをかけることもできる。 左下:個人用のプロファイルはイエローのボタンで区別している。A3 二つ折りや、名刺をスキャンするためのプロファイルなど細かに分かれている。 右:ワンタッチでパスワードをかけて保存できるという便利な設定は、Windows版のみにある。Mac版にも欲しい機能だ。
これは便利だ。WindowsPCでしか利用できない機能だが漏れたら困るような個人情報が入ったものは、このボタンを使ってスキャンすれば、最初から暗号化されたデータが保存される。
このプロファイル、少数しか作らず、あとはPCで操作する……という人と、多数のボタンを作る人に分かれる気がするが、小西さんは明らかに多数作る派だ。
ご多分に漏れず、コロナ禍で、セミナーなどのお仕事は減ってるというが、在宅時間の長い今、「自宅を片付けたいな」と思っている人は多いのではないだろうか?
小西さんはオンラインセミナーもやってらっしゃるので、興味ある方はぜひセミナーを受けてみていただきたい。また、部屋の片付けのコンサルティングや、実際にまるごと作業をお願いしてしまうことができる。近年は地方のご実家の高齢のご家族のご相談なども増えており、多少コストが高くても、実作業をお願いすると、部屋がひとつ空いたりするほどだから、ひとまず相談を。
最後に片付けのコツを5項目のタイトルにしてもらった。
過去の遺物や「使うかもしれない」未来のためにスペースを取ってるのは無駄。今の生活のためのスペースにした方がいい。
本や紙には、ダニやチャタテムシの死骸がついてる。ハウスダストアレルギーの人は本当に気をつけた方がいい。
ガジェット好きの我々としては心が痛いが、たしかにそうだ。
また紙が問題に。また1 .との合わせ技で「昔高かったから捨てられない」とか「痩せたら着れるかも」という服はいらない。
冷蔵庫のものを全部出してみると、かなりの割合で賞味期限の切れたものが入ってるらしい。これを冷やしているのは非常に無駄なので、ぜひ整理したい。
どうだろう? ひとつやふたつは該当するものがあるのではないだろうか? ぜひ片付けて、クリアな部屋を実現していたい。
左:美しく壁かけでまとまっているテレビだが、これは別売りのアームを買ってきて、小西さんが壁に取り付けたもの。電源も引いてある。 右:録画用デバイスや、fire TV、接続用のHDMIケーブルを入れておくためのカゴまでは背面に取りまとめられてる。これは便利。
左:新聞のチラシ類もスキャンしてスマホに入れてある。片付けのアドバイスの時に業者を見せる必要がある。 右:大事な人からもらったメッセージカードも、スキャンしてデータで保存しておく。片付けのためには涙をのんで。
片付いた部屋にいると、仕事の効率が変わる。誰もがこんな部屋に住めたら……と憧れる部屋だ。
■取材協力
小西紗代(こにし・さよ)さん 家を建てた時にいろいろこだわったのをきっかけに整理収納アドバイザーに。 整理収納アドバイザー、住宅スペシャリスト、生前整理アドバイザー準1級認定指導員、ScanSnapプレミアムアンバサダー、ScanSnap 整理収納プレミアムパートナー、風水鑑定士、Fino株式会社代表取締役。
記事制作:flick!編集部
本記事は『flick! digital(フリック!デジタル)特別編集 デジタル超整理術 リモートワーク編』に掲載されました。記事は2021年2月18日時点の内容です。
(注:デジタル整理スタイルに掲載するにあたり、一部加筆修正致しました)
ScanSnap iX1600
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