事例 1 |
事例 2 |
事例 3 |
事例 4 |
事例 5 |
事例 6 |
事例 7 |
事例 8 |
事例 9 |
事例 10 |
事例 11 |
事例 12 |
事例 13 |
事例 14 |
事例 15 |
[下記リンク]
導入のきっかけ |
利用環境と利用法 |
導入結果とメリット

【お名前】 桑鶴 良平 様 (東京女子医科大学放射線医学教室助教授)
【病院名】 東京女子医科大学
【所属】 放射線科診断部
【経歴】
東京都生まれ。
順天堂大学医学部卒。同大大学院修了。
1991年、カリフォルニア大サンフランシスコ校リサーチフェロー。
1996年、順天堂大放射線医学教室講師を経て2001年には同大浦安病院放射線科助教授。
2002年、東京臨海病院放射線科部長。
2003年より東京女子医大放射線医学教室助教授。
電子カルテの導入など、医療現場での情報化にも力を注ぐ。
昨年7月、東京女子医科大学の総合外来センターがオープンした。 一日の外来者数は4000人以上、床数も1400を超える、世界でも最大規模の外来センターである。 同センターで特筆すべきは、それまで共有することが難しかった外来の各診療センターの機能やデータを、一元化することに成功している点だ。 900人近い医師の誰もが閲覧できるよう、電子カルテを導入。すでに同センター内で紙のカルテがやりとりされることはない。 新外来センターは、すべてのシステムの統合化まで計った次世代の医療機関のモデルケースとして、国内外から注目を集めている。 その同センターで放射線科診断部に所属する、東京女子医科大学放射線医学教室助教授の桑鶴良平氏にお話を伺った。
総合外来センターの地下1階に桑鶴良平助教授の読影室がある。
地下は放射線を使った検査装置が集中管理されている。
そのなかで、桑鶴氏はCT: 4台、MRI:1台に加えて、入院病棟およびMR棟のCT: 2台、MRI: 3台、計CT: 6台、MRI: 4台の情報を管理する。
目の前には3つの縦型の専用薄型モニターが並び、電子カルテと、CTやMRIでスキャンした高画質な検査画像を瞬時に見比べることができる。
3つのモニターの上には、個人用のウィンドウズマシン用液晶モニタが1台。計4台のモニターを見比べる様は、まさに次世代の医師の姿だ。
こうしたシステムの中でこそ「ScanSnap」は威力を発揮するだろうと桑原氏は考えている。
「電子カルテなど、これまで紙で行われていた書類がデータ化されて効率がアップしたとはいえ、紙そのものがなくなるわけではありません。
他の病院からの紹介状や問診表、入院記録など、紙ベースの書類はまだまだ多い。こうした書類をデータ化して保存し、情報を共有するということも重要です。」
同大学には、紹介状だけでも1日に400枚ほどが送られてくる。その他の書類も含めると、1日に3000枚近くの紙の書類がやりとりされるという。
これらの書類は、一括してスキャニングし、そのデータをサーバに置いて各医師らの閲覧を可能にする。
「ただ、1日にデータ化する量が膨大なために、スキャニングデータの容量削減が大きな課題なのです。」
私的な情報の管理においても、大量の書類を一気にPDF化できる「ScanSnap」は、魅力的だと桑鶴氏。
「頭を悩ませていたのは、これまで参加したカンファレンス内容の保存です。カンファレンスの内容は、ノートに手書きで記していますが、それをデータ化したいのです」
もちろん、ノートパソコンをカンファレンス時に持ち込んで、最初からデータ化することも可能だが、カンファレンスの内容を記す際は絵を書くことが多いのだと桑鶴氏は言う。
実は、この絵が重要で、どの部位にどのような疾患があって、どのような処置を施したのかということが、後から見直した時に、絵を書いておくと視覚的で非常にわかりやすいのだ。
「問題は、同一のカンファレンスが都合よく続かないこと。
何件ものカンファレンスの内容を次々と同じノートに書き込んでいくため、同一のカンファレンスの内容が、ノートの中でばらばらになってしまっているんですね。
だから、ひとつの症例についてカンファレンスの内容を確認しようにも、以前のノートを何冊も引っ張り出さなければならなかったのです」
現在検討しているのは、こうしたカンファレンスの内容を記録した手書きのノートのPDF化だ。
新しい症例のカンファレンスの時は、これまで同様ノートに手書きで記し、それをスキャニングして保存しておく。
次に同一のカンファレンスがあった時には、以前のノートの上に書き込んでいく。
それをまたスキャニングし、以前のファイルに上書きしていけば、非常に見やすいカンファレンス記録がデータベース化できるというわけである。
手書きの図だけでなく、写真の切り抜きなどもあるため、イメージデータとして取り込むメリットは非常に大きい。
便利になるのは、手書きのノートの整理だけではない。
学会誌に掲載された論文の保存にも威力を発揮しそうだと言いながら、桑鶴氏は二つの分厚いファイルを机の下から取り出した。
「現在、学会誌と専門誌でひと月に10冊ほど目を通します。ここにあるのは一部ですが、気になる論文は必ず取っておきたい。ただ、紙だとかさばる上、目的の論文を探し出すのも一苦労です」
論文は数十ページに及ぶものも珍しくない。そのため、大量の紙が次から次へとたまっていく。
「ScanSnap」は、一度に50枚までの両面スキャニングが可能だ。
これからスクラップする記事や論文を、すべてPDF化して保存するだけでなく、これまで保存しておいたものをPDF化する際にも、この機能は便利だと桑鶴氏は考えている。
従来のスキャナも「ScanSnap」同様に書類をPDFとしてデータ化していた。
1枚の書類のデータ量は約75KBと小さいが、これが3000枚となると、一気に250MB近くにまでなる。
これを1カ月続ければ、10GB近い容量を食ってしまうことになる。桑鶴氏が注目したのは、「ScanSnap」でスキャニングした時のPDFファイルの容量である。
「ScanSnap」では、従来の容量の約4分の1である、19KB程度で済む。
「データ量が小さいということは、システムを考えた時に非常に大きなメリットです」
そもそも、書類をイメージファイルとしてデータ化することが、病院にとって最適ではないかと桑鶴氏は言う。
「外来では手術の同意書や承諾書など、サインやはんこが重要視される書類も多くやりとりされます。
特に手書きのサインが書かれた書類は、イメージデータとして取り込むしかありませんから、画質がよくて容量の少ないPDFファイルがベストだと思います。
それに、こうした書類をイメージデータとして保存しておけば、文書の変更などが行われる恐れは非常に少なく安心です」
データ化するメリットは保存場所や検索の容易さだけではありません。たとえば、他の医師に見せる際も、重いファイルを渡さなくてもいい。
CD-ROMにして渡すこともできるでしょうし、容量によってはメールでやりとりすることもできます」
その他にも、スキャニングしておいたほうが便利な書類は山ほどある。桑原氏は別室にあるスチール製のファイル棚を見せてくれた。
その中には、ファイリングされた医局内の連絡会資料や会議の議事録があった。
「ここに来てまだ半年ですが、既にこの量です。こうしたものはデータ化しておいたほうがいいでしょう。
保存スペースの削減もそうですが、紙で渡すよりもPDFで回すと、効率的で経費の削減にもつながります。
また、大学病院の医師は移動がとても多い。そのため、新しく入った医師への説明の際にも、過去の連絡会の資料や会議の議事録がデータとして保存されていると、より便利なのです」
桑鶴氏は、「ScanSnap」導入のメリットはあらゆるところにあると言う。
世界でも屈指の情報化が進んでいる東京女子医科大学総合外来センターでは、見えない部分も含めたさらなるデータ化を検討中である。
「ScanSnap」は、あらゆるコスト削減につながるとして、医療現場のみならず、さまざまな分野で導入されつつある。
従来のスキャナは、コピー機のように上ぶたを開いて文書を置き、一枚一枚読み込んでいくという、面倒くさいイメージがあった。
しかし、同製品では自動送りでのスキャンが可能になっており、A4サイズの両面原稿を毎分15枚というスピードでスキャニングすることができる。
カラーと白黒の文書をスキャニング時に認識できるのも、同製品ならではの機能で、データ容量を効率良く削減することが可能だ。
また、書類の傾きも自動補正することができ、スキャンした後での調整作業は、ほとんど必要ない。
スキャンしたデータは自動的にPDFファイルに変換され、管理が可能である。
見積書や注文書といった取引文書から会議の議事録、領収書などまで、データ化して一元管理することができる。
PDFファイルは、データ容量を抑えたイメージファイルとして、現在、ビジネスにおいて主流となりつつあるファイル形式であり、PDFファイルであればほとんどのパソコンで閲覧できるのも大きなメリットだと考えられている。
- 「新医療」 2004年6月号より -